脳のその他の組織
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◆ 2本足でバランスを取って立っていられるのは大脳基底核の働き
人間は2本足でバランスを取って立っていられるし、体を動かし過ぎて骨や筋肉を損傷する事もない。
これを可能にしているのは大脳基底核を言う組織があるお陰。
ここが損傷してしまうと、立っていてもチョットバランスが崩れると簡単に後ろに倒れてしまうし、歩くとつまずいて転んでしまう。
また歩行の第一歩がなかなか踏み出せなくなったり、一旦歩き出すと、今度は止まれなくなってしまう。
また、腕を激しく動かしたりと、自分の意思とは関係なく勝手に体が動いてしまう事もある。
大脳基底核は、運動に必要な筋肉群を組み合わせて調整し、姿勢を安定させたり、運動の開始や停止をコントロールしている。
また、顔の表情を作ったり、体のスムーズな動きも調整している。
◆ 感覚情報は視床を経由して伝えられる
視床は脳幹の一番上にあり左右に分かれている。
ここには様々な感覚情報が入って来て、ここを経由して大脳皮質の視覚野や体性感覚野に送られる。
体中の感覚は一旦視床に集り、視床で適切に処理して大脳皮質などへ送られて、痛みやカユミなどの感覚を生じさせている。
視床は大脳皮質の各領域と深く関係していて、且つ一方通行では無く双方向となっている。
また、不安や恐怖、快不快などの漠然とした感覚も引き起こしている。
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記憶は2種類ある 記憶は脳の能力では欠かせない物だが、記憶には体で覚える「手続き記憶」と脳で覚える「陳述記憶」の2つがある。 手続き記憶とは、自転車乗り方、スケートの滑り方、楽器の演奏など、体で覚えこみ、そのやり方を意識しないで思い出せる記憶のこと。 陳述記憶とは脳で覚えて、覚えている内容を言葉で表現したり、絵などで表現したり、意識的に表現できる記憶のこと。 |
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人の顔は何故覚えられるのか 赤ん坊は母親の顔が近づくと笑顔で喜ぶ。 未だ大脳皮質が発達していないのに何故なんだろうと思った事は無いだろうか。 生まれて間もないのに既に母親と他人の顔を識別している。 また、大人でもAさんとBさんの顔を識別していて間違える事が無い。 でもネコや犬の顔は大人でも識別が難しい。これは何故なのだろうか? |
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言語を理解する仕組み 人間は人間の声に、猿は猿の鳴き声に反応して意味を読み取るように出来ています。 そこで働くのが、言語中枢、ウェルニケ領野、ブローカ領野です。 言葉の理解は主にウェルニケ領野を中心とした感覚性言語中枢で行われ、単語を構成する一連の音の記憶と照合されて、意味を判断します。 ブローカ領野は言葉を話す時の筋肉の動きを統制する中枢です。 |
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記憶はどんどん変化して行く エピソード記憶である人間の経験は、書き下ろされた小説の様に纏まってはいません。 エピソードを構成する1つ1つの部品を意味記憶として脳神経に格納し、エピソード記憶自身は、それを繋ぐ神経経路の地図として形作られます。 最初は、1つのエピソード記憶の最少構成要素である意味記憶を海馬へ移送します。 しかし、それは1度では完成せず、1ヶ月から2年程度かかる作業になります。 |
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食べなさいと命令する脳 食欲をコントロールしているのが視床下部。 ここには物を食べなさいと命令する「摂食中枢」と、食べるのを止めなさいと命令する「満腹中枢」がある。 摂食中枢を刺激すると働きは活発になり、破壊すると命令が出なくなる為、幾ら空腹でも食べなくなってしまう。 ネズミの実験で摂食中枢を破壊してみると、幾ら空腹でも食べない。空腹で死んでしまうが、それでも食べない。 |
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