脳内神経伝達物質

脳の仕組み ⇒ 脳とは何か ⇒ 情報伝達の仕組み


脳とは何か



安全にスピーディに伝達する仕組み

情報伝達の元 ←|→ グリア細胞の働き


◆ 髄鞘の役目





活動電位が軸索の先頭まで順調に進めるのには巧みな仕組みがある。
これが髄鞘の役目。


髄鞘には数ミリ間隔で絞輪というクビレがあるが、これが役立っている。


神経細胞は密集していて軸索のネットワークだらけ。するとお互いの活動電位が漏れてしまい混線が起きてしまう。


情報が正確に伝わらず、脳として正常に機能しなくなってしまう。
それを防いでいるのが絞輪。電気を通さない仕組みになっているため活動電位が漏れない。


髄鞘がある軸索では、活動電位は絞輪から絞輪へとジャンプしながら伝わる跳躍伝導をしている。
この方は伝達のスピードが上がる。


しかし、シナプスには隙間がある。さすがに活動電位もこの隙間を飛び越える事は出来ない。
では、どうやって隙間を越えて伝達されるのだろうか??


脳の活動電位の伝達







活動電位が化学物質となってシナプスを飛び越える


◆ レセプター(受容体)


軸索の先端はやや脹らんだ形をしていて、その中に小包という袋が詰まっている。


この袋の中には神経伝達物質が入っていて、活動電位がこの袋にやって来るとシナプス間隙の方へ動き出す。


そして袋からシナプス間隙に、神経伝達物質を吐き出す。吐き出した後の袋は又元の場所の戻って再使用される。


神経伝達物質を受取る部分を受容体(レセプター)と言う。
但し1つのシナプスで神経伝達物質をレセプターに吐き出しても情報伝達は行われない。


1つの神経細胞には数万のシナプスがあり、活動電位の合計がある一定以上のレベル(閾値)を超えた場合にのみ、情報が伝達される。


シナプスを飛び越える


神経伝達物質


◆ 神経伝達物質は物質毎に固有の機能


神経伝達物質は脳だけで無く、身体の色々な神経細胞で作られる。
神経細胞が血液から運ばれてきたアミノ酸などから合成している。


また、1つの神経細胞は1つの伝達物質しか作らない。
具体的には、ドーパミン、アセチルコリン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、エンドルフィンなど多くの神経伝達物質が確認されている。


また、物質毎に固有の機能を持っている。


例えば、ノルアドレナリンは怒り・驚きの伝達物質で、エンドルフィンは脳内麻薬物質とも言われ痛みを和らげる働きがある。


ドーパミンは運動に関係していて、少なくなると筋肉硬化や運動機能低下などを引き起こす。
アセチルコリンは自律神経のシナプスで働き、脳では記憶に関係していると考えられている。


アルツハイマー病ではアセチルコリンが少なくなっている。


神経伝達物質は化学物質である為、薬物の作用を受けやすくなっている。
鎮痛剤や睡眠薬は、シナプスでの情報の受け渡しに作用する事で効果を発揮している。



情報伝達速度


◆ 情報伝達速度は速い


活動電位がシナプスのところで神経伝達物質と言う化学物質に変えられて他の神経細胞に伝えられるのだが、気になる事はそのスピード。


このプロセスを見ると遅そうに見える。


実はこのスピードは一様では無く、速いものは秒速120m、遅いものは秒速50センチほど。
このスピードは軸索の太さや髄鞘の有無によって違ってくる。


細い軸索<太い軸索<髄鞘のある軸索、の順に速くなる。


結局は脳には1日中電気が走っているという事になる。これを外から捉えたものが「脳波」。


脳の状態を知る上で重要な脳波はその人の現在の状態で変化する。


・目を閉じて落ち着いた状態:10Hz程度
・物を見ている時:20Hz程度
・深い眠り:0.5Hz程度


脳に病気が有ると、脳波にも変化が現れる。


活動電位速度